本文へスキップ

シェイクスピア&英国演劇 情報紹介サイト Shakespeare and British Theatre Information Site


作品・戯曲 Plays

-戯曲作品一覧
-原本の話
-推定制作年代

戯曲作品一覧__________________________________________

<注>
・1623年First Folio版に掲載された順に現代語表記
青字は、Folio版にのみ掲載されている作品
・()内は、主要Quarto版の発行年

<喜劇 COMEDIES>

あらし The Tempes
ヴェローナの二紳士 The Two Gentlemen of Verona
ウィンザーの陽気な女房たち The Merry Wives of Windsor
  (1st Quarto 1602, 2nd Quarto 1619, 3rd Quarto 1630)
尺には尺を Measure for Measure
間違いの喜劇 The Comedy of Errors

空騒ぎ Much Ado About Nothing
  (1st Quarto 1600)
恋の骨折り損 Love’s Labour’s Lost
   (1st Quarto 1598, 2nd Quarto 1631)
真夏の夜の夢 A Midsummer Night’s Dream
   (1st Quarto 1600, 2nd Quarto 1600と表記も実際の出版は1619)
ヴェニスの商人 The Merchant of Venice
   (1st Quarto 1600, 2nd Quarto 1600と表記も実際の出版は1619, 3rdQuarto 1637)
お気に召すまま As You Like It
じゃじゃ馬慣らし The Taming of the Shrew
   (Quarto, 1631)
終わりよければ全てよし All’s Well that Ends Well
十二夜、またはご自由にどうぞ Twelfth Night, or What You Will
冬物語 The Winter’s Tale

<英国歴史劇 HISTORIES>

ジョン王の生涯 The Life and Death of King John
リチャード2世の生涯 The Life and Death of King Richard the second
  (1st Quarto 1597, 2nd Quarto 1598, 6thQuartoまで出版)
ヘンリー4世第1部、及びヘンリー・ホットスパーの生涯 The First Part of Henry the Fourth, with the Life and Death of Henry surnamed Hotspur
   (Quarto 1598, 1st Quarto 1598, 以降8th Quarto まで出版)
ヘンリー4世第2部、その死とヘンリー5世の戴冠を含む The Second Part of Henry the Fourth, containing his Death and the Coronation of King Henry the Fifth
ヘンリー5世の人生 The Life of Henry the Fifth
  (1st Quarto 1600, 2nd Quarto 1602, 3rd Quarto は1608と記述も実際の出版は1619)
ヘンリー6世第1部 The First Part of Henry the Sixth
ヘンリー6世 第2部、及び善良公爵ハンフリーの死 The Second Part of Henry the Sixth, with the Death of the Good Duke Humphrey
  (1st Quarto 1594, 2nd Quarto 1600, 3rd Quarto 1619)
ヘンリー6世第3部、及びヨーク公爵の死 The Third Part of Henry the Sixth, with the Death of the Duke of York
  (1st Octavo 1595, 2nd Quarto 1600, 3rd Quarto 1619)
リチャード3世の悲劇、及びリッチモンド伯爵の上陸とボスワース平原の戦い The Tragedy of Richard the Third, with the landing of Earl Richmond and the Battle at Bosworth Field
  (1st Quarto 1597, 2nd Quarto 1598, 以降 8th Quartoまで出版)
ヘンリー8世の人生 The Famous History of the Life of King Henry the Eighth

<悲劇(リシャ・ローマ劇含む)TRAGEDIES>

ロイラスとクレセダの悲劇 The Tragedy of Troilus and Cressida
  (Quarto a 1609, Quarto b 1609)
リオレーヌスの悲劇 The Tragedy of Coriolanus
イタス・アンドロニカスの惨劇 The Lamentable Tragedy of Titus Andronicus
  (1st Quarto 1594, 以降3rd Quartoまで出版)
ロミオとジュリエットの悲劇 The Tragedy of Romeo and Juliet
  (1st Quarto 1597, 2nd Quarto 1599, 以降 5th Quartoまで出版)
テネのタイモンの人生 The Life of Timon of Athens
ュリアス・シーザーの悲劇 The Tragedy of Julius Caesar
マクベスの悲劇 The Tragedy of Macbeth

デンマーク王子ハムレットの悲劇 The Tragedy of Hamlet, Prince of Denmark
  (1st Quarto 1603, 2nd Quarto 1604/5,以降4th Quartoまで出版
リア王の悲劇 The Tragedy of King Lear
  (1st Quarto 1608, 2nd Quarto 1608と表記も実際の出版は1619)
オセロ、ヴェニスのムーア人の悲劇 The Tragedy of Othello, the Moor of Venice
  (1st Quarto 1622, 2nd Quarto 1630)
ントニーとクレオパトラの悲劇 The Tragedy of Antony and Cleopatra
シンベリンの悲劇 The Tragedy of Cymbeline King of Britain

<1623 First Folio未掲載作品・浪漫劇>

タイアー王子、ペリクリーズ Pericles, Prince of Tyre
  (1st Quarto 1609以降 6th Quartoまで出版
二人の血縁貴人 The Two Noble Kinsmen
  (Quarto 1634)


原本の話____________________________________________

シェイクスピアの生前には、人気の高かったと思われる作品が、四つ折り版と呼ばれる簡易版の冊子で出版されています。 その死後に劇団の仲間により出版された作品集が、First Folioと呼ばれるもの。ここに収められているものは、全部で36作品(喜劇14作品・歴史劇10作品・悲劇12作品)。 First Folio未収録で、後にシェイクスピアの作と認められたものが、2作品ほど。現在では、全38作品が残されていると考えられています。

当時「芝居」は、ひたすら「上演すること」を目的に書かれていたため、劇作家たちに「本として残す」という意識は無かったようです。書き下ろされた台本は、裏方のPrompt-book (裏方台本?)用に書き写されると、切り刻まれ、それぞれの役ごとに長い紙に貼り付けられて、各役者に配布されていたといい、現在のような「上演台本」は、存在していませんでした。

また、当時、芝居は劇団固有の「知的財産」として捉えられおり、上演権を保護する意味もあって、各劇団は、台本を出版することにも慎重だったと考えられます。 シェイクスピアもLord Chamberlain's Men チェンバレン卿の家臣団と呼ばれる劇団専属の作家だったため、やはり台本の出版に関しては興味が薄かったようです。

しかし、当時特に人気のあった芝居は、その人気ゆえに「海賊版」台本が出回ることがあり、それが、「Quartoクオートー」版と呼ばれる小型サイズで出版されていた、と推測されています(気軽な文庫本のようなもの)。 これらの海賊版は、劇団に所属せず、公演のために雇われたフリーの役者たちの記憶を基に書き起こされたり、切り刻まれた台本の切れ端をかき集めて再構成されたりしたものと考えられており、 あまり出来はよくありません。

故に、多くの場合、海賊版に続いて「改訂版」が出版されていました。これら改訂版は、劇団から正式に芝居の出版権を買い取った出版業者(劇団からの依頼か?)が、 シェイクスピア本人の下書き原稿、又は、劇団のPrompt-bookを基にして作った、より「上演台本」に近いものとされ、現在も、「原本」として重要視される本の一つです。このようにQuarto版として、1622年以前に出版された作品が、現在19作ほど確認されています。

さらに、1623年、シェイクスピアの死後七年が経ってから、劇団の仲間の手により、 豪華な記念本が出版されます(愛蔵版の大型ハードカバー全集のようなもの)。これが、後にシェイクスピアの「原本」として扱われることとなるFirst Folio ファースト・フォリオです。ここに初めて掲載された作品が、18作品。それに、上記のようにQuarto版で出版されていた 19作品のうち、「ペリクリーズ」を除く18作品が加えられ、First Folioには、計36作品が掲載されています。

Quarto版が存在する作品の場合、Quarto版とFirst Folio版で内容が大きく異なることがあります。また、First Folioそのものにも、ところにより誤植が確認され、 議論の的となっていますので、現代版台本は、編集者それぞれの解釈・好みによって、微妙に内容が異なってくることを、頭に留めておくほうがよさそうです。

ちなみに、現在は First Folioに掲載されなかった「ペリクリーズ」、そしてFolioの出版後、1634年にQuarto版として出版された「The Two Noble Kinsmen二人の血縁貴人」もシェイクスピアの作品として認められ、 計38作品が、シェイクスピアの手による芝居(共作を含む)とされています。


推定制作年代__________________________________________

1589〜91  じゃじゃ馬慣らし The Taming of the Shrew
1591  ヘンリー6世第2部 The Second Part of Henry the Sixth
1591~ 94  リチャード3世 King Richard the Third
1591~92  ヘンリー6世第3部 The Third Part of Henry the Sixth
1591~92  ヴェローナの二紳士 The Two Gentlemen of Verona
1592  ヘンリー6世 第1部 The First Part of Henry the Sixt
1593  タイタス・アンドロニカスの惨劇 The Lamentable Tragedy of Titus Andronicus
1593  ヴィーナスとアドニス Venus and Adonis(叙事詩)
1593~94  ルクレツィアの陵辱 The Rape of Lucrece(叙事詩)
1593~1608 ソネット Sonnets (全154編からなる詩集)
1593~97  ジョン王の生涯 The Life and Death of King John
1594  間違いの喜劇 The Comedy of Errors
1594~95  恋の骨折り損 Love’s Labour’s Lost
1595~96  真夏の夜の夢 A Midsummer Night’s Dream
1591~96 (多分1595)  ロミオとジュリエットの悲劇 The Tragedy of Romeo and Juliet
1595~96  リチャード2世 King Richard the second
1596~98  ヴェニスの商人 The Merchant of Venice
1596~97  ヘンリー4世第1部 The First Part of Henry the Fourth
1597~98  ヘンリー4世第2部 The Second Part of Henry the Fourth
1598~99  空騒ぎ Much Ado About Nothing
1599  ヘンリー5世の人生 The Life of Henry the Fifth
1599  お気に召すまま As You Like It
1599  ジュリアス・シーザーの悲劇 The Tragedy of Julius Caesar
1599~01  ウィンザーの陽気な女房たち The Merry Wives of Windso
1600~01  デンマーク王子ハムレットの悲劇 The Tragedy of Hamlet, Prince of Denmark
1601  十二夜、またはご自由にどうぞ Twelfth Night, or What You Will
1601~02  トロイラスとクレセダの悲劇 The Tragedy of Troilus and Cressida
1601~04  オセロ、ヴェニスのムーア人の悲劇 The Tragedy of Othello, the Moor of Venice
1604  尺には尺を Measure for Measure
1605  終わりよければ全てよし All’s Well that Ends Well
1605  アテネのタイモンの人生 The Life of Timon of Athens
     (Thomas Middletonとの共作の可能性あり)
1605~06  リア王の悲劇 The Tragedy of King Lear
1606  マクベスの悲劇 The Tragedy of Macbeth
     (Thomas Middletonによる加筆の可能性あり)
1606~07  アントニーとクレオパトラの悲劇 The Tragedy of Antony and Cleopatra
1607~08  タイアー王子、ペリクリーズ Pericles, Prince of Tyre
      (George Wilkinsらとの共作か?)
1608  コリオレーヌスの悲劇 The Tragedy of Coriolanus
1610  シンベリンの悲劇 The Tragedy of Cymbeline
1611  冬物語 The Winter’s Tale
1611  あらし The Tempest
1613  ヘンリー8世全ては真実 Henry the Eighth, All is True
    (John Fletcherとの共作)
1613~14  二人の血縁貴人 The Two Noble Kinsmen
    (John Fletcherとの共作)

*制作年代はBritish Library Treasure in Full, Shakespeare in Quarto’及び RSC出版のシェイクスピア全集からの資料に基づく。



シェイクスピア

ウィリアム・シェイクスピア
英国におけるシェイクスピア
作品(戯曲)
作品(詩)
歴史と背景(英国史概要とシェイクスピアの時代)
歴史と背景(シェイクスピアの劇団と劇場)(準備中)
名作紹介(映像化された作品)